TOP > 受賞作品 > 第9回 ガールズノベルズ部門
歴代受賞作品
インフォメーション
応募総数
86作品
最終選考候補
1作品
ガールズノベルズ部門の最終候補はビーズログ文庫新人賞の入賞者がノミネートされます。
選考委員
青柳昌行(eb常務取締役)、森好正(ebコンテンツGP)、佐藤康男(B’s-LOG編集部編集長)
総評
青柳
えんため大賞がスタートして9回目。ついに女性向けの部門が出来たかという感慨で一杯である。これから女性向けコンテンツを生み出す活力として、ガールズコミック部門と合わせて飛躍していってもらいたい。
初めての女性向けの部門設立ということで新鮮な感覚を覚えた。ただし今回の応募作品は、まとめることに注力するあまり、自分の描きたいことを見せるということが忘れられている印象。小説だろうとマンガであろうと、一番重要視したいのは作品に「人間を描くという気持ち」が見えるかということ。荒削りでもよいので、それが明確に見えている作品の出現に期待している。
佐藤
ビーズログ文庫を創刊して初めてのえんため大賞ガールズノベルズ部門。まずは受賞された方おめでとう。今回は第一回目ということもあり、応募作品はまさに多様多彩。が、肝心な完成度はまだまだのものが多かった。これからの応募作品にさらなる期待をしている。
受賞作品
◆奨励賞
『死神姫の再婚』
★作者:小野上明夜(おのがみめいや)
プロフィール:1978年12月14日生まれ。関西のあちこちを転々として松山に落ち着いた。二人の妹に甘えながら暮らす三姉妹の長女。初めて「お話」めいたものを書いたのは某ゲームの二次創作という根っからのゲーマーです。
★受賞者コメント
ノミネートされただけでも十分に光栄なことだったと思いますのに、このたびは過分な賞を頂きましてありがとうございました。選考に関わられた全ての皆様に改めてお礼を申し上げたく思います。どうぞ今後ともよろしくお願いします。
【選評】青柳
話は半分でもよいのでは? それぐらい前半部分がゆったりしている。物語の中盤から後半にかけてキャラクターが動き出している。キャラクターの配置はおもしろく、物語を上手に動かしている。反面、大きなファクターである屋敷の情景描写がきちんとできていない。またこの物語には絶対的な悪役がいない。そこがストーリーとして盛り上がりにかけることとなりもったいない。受賞おめでとう。今賞をとって更なる飛躍をしていってほしい。
【選評】森
こなれていてソツなくお話が作れている。ただ、大きな問題がある。淡々と主人公の視点でお話が進み、イベントがあり、そして最終的に主人公が幸せになる。確かにひとつの物語だ。しかし、登場人物の喜怒哀楽が残念なことにあまり作品から伝わってこないのだ。エンターテイメント小説としては、もう少し熱くなってもよいと思う。また最後のオチは不要。
【選評】佐藤
ストーリーからキャラクターを浮かび上がらせようととしている点と読みやすさは評価できる。そういう意味では作品の完成度は高いが、全体的に薄い印象。課題としては、読者になにを伝えたいかが今ひとつ明確ではないこと。作品を通じて、もっとそこが明確にみえてほしかった。