TOP > 受賞作品 > 第19回 ライトノベル ビーズログ文庫アリス部門
歴代受賞作品
インフォメーション
応募総数
137作品
最終選考候補
3作品
総評
中村昭子
(ビーズログ文庫アリス編集部 編集長)
今回初めて『ビーズログ文庫アリス部門』という新しい部門を創設し、募集を行いました。その結果、従来の『ビーズログ文庫部門』では見られないような多彩な作品が集まり、選考にも熱が入りました。
ビーズログ文庫アリスは、幅広いエンターテインメント作品を扱ったレーベルということで、どの作品もきちんとエンターテインメントとして練られた作品が多かったです。ただ、「この作品はこういう内容です」と一言で説明できる分かりやすさに欠けた作品が多かったようにも思われます。設定が複雑だったり、キャラクターが多すぎたりすると、全体の印象がぼんやりしてしまいます。その点を踏まえた作品ということで、今回は残念ながら1作品のみの受賞となりました。
来年度はえんため大賞から独立して、2部門から成る『ビーズログ小説大賞』を実施する予定です。ビーズログ文庫アリス部門にあたるような部門もございますので、引き続きのご応募お待ちしております!
受賞作品
◆奨励賞 賞金5万円
『鬼月夜』
★作者:文里荒城
男の子達が頑張るお話が大好物の関西人。3月21日生まれの牡羊座でB型。幼馴染み、相棒、ライバル関係萌え。家族や友人と温泉でのんびりしたり、マッサージに行くのが好き。
★受賞者コメント
選考に携わってくださった編集部の方々、応援してくれていた家族や友人達に、心から感謝申し上げます。ずっと、小説家になることが夢でした。その夢のスタートラインに立つことができて、本当に嬉しいです。胸を張って「小説家です」と名乗れるように頑張っていきますので、よろしくお願い致します。
★作品内容
古来より仁汎(ニホン)に存在する、人間を食らう闇の生き物──鬼。巴汐月(ともえしづき)は、そんな鬼を退治する退鬼師を育てる諷印学舎(ふういんがくしゃ)の一年生だ。ある日汐月は、同級生に絡まれていたところを、類まれな退鬼の力を持つ三年生の縹依夜一(はなだいよいち)に助けられる。実は、彼と汐月は幼馴染み。幼い頃、とある理由で離れ離れになった二人は、学舎で久方ぶりの再会を果たす。だがその邂逅は、二人にとって新たな『関係』の始まりだった──。
【選評】
人間を喰らう鬼を退ける「退鬼師」を育成する学校で、幼い頃にとある事情から離れてしまった二人の少年が、かたや優等生、かたや劣等生として再会するところから始まる物語。物語のテンポが良く、少年二人のキャラクターや絆も魅力的に描かれていました。
事件が起きているものの、小さな世界で完結してしまっている感があり、その点は残念でしたが、エンターテインメントとして「読ませる」作品に仕上がっていたと思います。